extension DC 2025 Day3 @ LINEヤフー 参加レポート
とは
DeNA・Sansan・LINEヤフー・ZOZOが共催するイベントです。 本イベントでは iOS や Swift をはじめとする最新技術について語り、2025 年上半期に発表・注目されたトピックを振り返ります。
(出典: 公式 connpass ページ)
参加してきた📌 和やかで温かい雰囲気でめっちゃ良かったです!
🦌 #extension_dc pic.twitter.com/BfIXF49411
— aikawa (@aikawa_Japan) October 3, 2025
トークを聞いて
思ったこととか、自分の言葉で噛み砕いた内容を書いていきます。
マルチウインドウ実践ガイド by tatsubee さん
pixiv の iOS エンジニアの方。
Multi-window対応 は、未対応だと不便になりつつあり、実装できれば差別化ポイントになる領域。
- 分割表示や複数ウインドウ表示が可能(ユーザー体験の幅が広がる)
- ウインドウサイズも柔軟に縮小可能
ウインドウコントロールの表示
- Toolbar を利用していればウインドウコントロールは自動表示される
- 利用していない場合は GeometryReader で位置・サイズ計測して自前配置(UIKit なら Layout Guide)
多数ウインドウを生成できるため名前付けが重要
- Navigation Barのタイトルがウインドウ識別に利用される(= 意味のあるタイトル必須)
自分のアプリ / サービスではどこを並列表示させると価値が最大か、ユースケース洗い出しが必要そう。
実装で解き明かす並行処理の歴史:Swift Concurrency から NSThread まで遡ろう by laprasDrum さん
ZOZOのテックリードの方!
Swift Concurrencyについて目的とか意義を説明いただいた。(いまだに難しいと感じますね...)
今でこそ簡単な並列処理ですが、それまではDispatch Queueでやるしかなかったですね。エラーの伝播もないですね。
Block Objects、NSThreadなど、かつての記法も見せていただきました。もう直感的に読める感じではないかも、これが残っているコードは読みたくないですね。
なんか、Swift Concurrencyがすごく簡単に感じました。ありがとうございます!
https://note.com/laprasdrum/n/n13e409de1918?sub_rt=share_pw
Apple の Containerization Framework から学ぶコンテナ技術の仕組みとその裏側 by inductor さん
参考までにWWDCの資料を
Swift Serverサイドの開発やライブラリ提供をされている方。
Containerization Frameworkの特徴
OSSかつAppleの公式フレームワークとしては初めて!
基本的な使用方法
- Homebrewで簡単インストール
startコマンドで実行開始runコマンドで簡単に環境構築・実行listコマンドで一覧表示
思ったよりハードルが低そうで試してみたい!
デモで見せていただいた内容
- ワンライナーSwiftをCLIで簡単実行
- Nginxサーバーも簡単に起動
- Dockerコンテナのイメージ作成・実行が一発でできる
理解が深まったポイント
Docker専用アプリを作らないと使えないと勘違いしていたが、そうではなかった。
技術的な仕組み
コンテナごとに独立したリソース(CPU、メモリなど)を割り当てて、柔軟に対応できる仕組み。
macOSアプリケーションの基礎知識
- Launch Daemon: システム起動時に自動実行されるプロセス
- XPC (Cross-Process Communication): プロセス間通信の仕組み。サーバ・クライアント間でのやりとりを担当
Mac起動からコンテナ実行までの一連の流れについても詳しく解説いただいた。
次にやること
- 使い勝手を確かめるために、まずは触ってみること
- run, list, logsを触ってみる
- OSSなのでAppleのソースの書き方などを見れる
- コンテナを使う様なものをなんか作ってみる
これ使えば何かができる気がしました。
vmごとコンテナが分かれている仕様は、セキュリティも担保できるのは強い!
overlayPreferenceValue で実現するピュア SwiftUI な Google AdMob ネイティブ広告 by たいやき さん
背景・課題
Google AdMob の SwiftUI 対応ライブラリを作成していただいた!
公式の Google AdMob SDK が SwiftUI に対応していないのが課題だった。
https://github.com/Uhucream/AdMobUI
解決アプローチ
Apple が公式に取り込んでほしいレベルの実装。
技術的なポイント
「重ねて表示すれば解決できる」という発想から overlayPreferenceValue を採用。
このAPIは付与した View に対してフルサイズでオーバーレイを適用する仕組み。
参考リンク
https://developer.apple.com/documentation/swiftui/view/overlaypreferencevalue(_:_:)
所感
overlay より柔軟に使える場面がありそう!他の用途でも活用できそうな技術。
アメ車でサンノゼを走ってきたよ! by S_Shimotori さん
WWDC現地参加の体験談
毎年WWDCの引率をされているとのこと。めちゃくちゃ羨ましい!
海外での運転経験も豊富で、アメリカでレンタカーを運転されたそう。
Apple CarPlayの知見
- 基本認識: 安全性を重視した機能制限が多いことは知っていた
- 新発見: CarPlay経由でピザの注文ができることを初めて知った
- 機能詳細:
- 新規注文ではなく、再注文(リオーダー)機能のみ利用可能
- 右ハンドル・左ハンドルの違いに応じてUIの配置が自動調整される
個人的な感想
ペーパーの自分には遠い世界で、羨ましく感じますね
パネルディスカッション
- 登壇までの裏話面白いですね!
- ビルド速度改善のは勉強になりました
- ZOZOもゴリゴリカスタムUI、参考にしているところいっぱいありますね
- スポンサーブースの感想
- HONDAさんは強いですね、物理プロダクトなんてないよww
- 規約で展示範囲も限定的なので難しそうですね
- AI系が増えた
- 社内LT会
- ZOZOさんはやっている!(iOSDCに向けたネタだし+ブラッシュアップ)
- LINEヤフーも盛んに実施
まとめ
技術トレンド
- Multi-window: 差別化要素として重要性が増している。ユースケース設計が鍵
- Swift Concurrency: 歴史を知ると現在の簡潔さが際立つ
- Containerization Framework: Apple初のOSSフレームワーク、思った以上に使いやすい
実装のポイント
- 公式UIパターン(Toolbar等)に従うと開発・保守が楽
overlayPreferenceValueなど、知られていないAPIに解決策がある- SwiftUI未対応SDKはコミュニティで補完していく流れ
個人的な収穫
- CarPlayの細かい仕様(再注文機能、UI自動調整)を知れた
- コンテナ技術のハードルが思ったより低いことを実感
- WWDC現地参加への憧れが強くなった
温かい雰囲気の中で最新技術と実体験の両方を学べた良いイベントだった!
運営の皆様、3日間別々の場所での開催、本当にお疲れ様でした🙇
懇親会感想
Swiftピンバッジいただきました🙏
家宝です、カッコよすぎです😭
共通の知り合いネタ、𝕏だけでお見かけする方、今日も多くのiOSエンジニアの方と出会えたことに感謝です🙇
次のイベントでもよろしくお願いします🙌
動画まとめ: https://youtube.com/@extension_dc?si=EoxLPrY7jrrk2Hxi